【Agent Builder, Opal, Dify, n8n】ノーコードAIツールの比較

【Agent Builder, Opal, Dify, n8n】ノーコードAIツールの比較

【Agent Builder, Opal, Dify, n8n】ノーコードAIツールの比較

【Agent Builder, Opal, Dify, n8n】ノーコードAIツールの比較

コラム

2025/10/10

最近のAI関連の発表は凄まじく、2025年10月に入ってからOpenAIのDevDayでAgent Builderが発表されたり、GoogleのOpalが15カ国に拡大されたりするなど、ノーコードツールの選択肢が急速に増えています。これにより、誰でもAIを活用した自動化やアプリ開発が可能になっており、業務効率化の機会が広がっています。本記事では、ノーコードAIツールの代表格としてAgent Builder、Opal、Dify、n8nを比較し、その特徴と使い分けについて解説します。

各ツールの概要

ノーコードツールは、AIエージェントやワークフローを視覚的に組み立てられるという点で共通していますが、それぞれのバックグラウンドや設計の狙いが異なっているのが面白いところです。以下で、各ツールの詳細を一つずつ見ていきます。

1. Agent Builder

Agent Builderは、OpenAIが2025年のDevDayで発表された視覚的なツールで、AgentKitというツールセットの一環として提供されています。ドラッグアンドドロップのインターフェースを使ってエージェントのワークフローを構築でき、開発者や企業がAIエージェントを組み立て、デプロイ、最適化するのにぴったりです。トレース機能や評価ツールが備わっていて、業務のデバッグがしやすく、特に会話型のエージェント作成に力を発揮します。無料のベータ版から始められるので、手軽に試せます。

画像

Agent Builder (https://platform.openai.com/agent-builder)

2. Opal

Opalは、Google Labsの実験ツールとして登場したノーコードビルダーで、自然言語を使ってAIミニアプリを作成できます。テキストのプロンプトを入力するだけで多段階のアプリが作れ、共有リンクで簡単にテストや配布が可能です。Geminiモデルを基盤にしていて、画像や動画、音楽などのマルチモーダル機能を統合しているため、クリエイティブな作業に便利です。2025年10月時点ではベータ版なので、安定性の課題もありますが、初心者向けのシンプルさが魅力です。

画像

Opal (https://opal.withgoogle.com/)

3. Dify

Difyは、オープンソースのLLMアプリ開発プラットフォームで、2025年現在、自律型AIエージェントやRAGパイプラインの構築に特化しています。視覚的なワークフローでAIアプリケーションを素早く開発・運用でき、ナレッジベースの管理やスケーリングがしやすいのがポイントです。チームの規模に関わらず、本番環境レベルのAIアプリを低コストで実現でき、コミュニティの活発さが拡張性を高めています。AI中心のアプリ開発に最適で、エンジニアがプラグイン開発を通してカスタマイズしやすいのが特徴です。

画像

Dify (https://dify.ai/)

4. n8n

n8nは、オープンソースのワークフロー自動化プラットフォームで、2025年に入ってからAIの統合がさらに強化されています。ドラッグアンドドロップでマルチステップのエージェントを作成でき、400以上のアプリとの連携が可能です。セルフホストオプションがあるのでセキュリティ面も安心で、開発者向けの柔軟さが際立っています。複雑なプロセスを自動化するのに優れていますが、初心者には少し学習が必要という特徴もあります。

画像

n8n (https://n8n.io/)

ツールの比較ポイント

以下に、各ツールの棲み分け、価値、使いどころを箇条書きでまとめました。

  • 対象ユーザーと棲み分け

    • Agent Builder
      初心者から中級者向け。特に企業ユーザーで、視覚的なワークフロー構築を求める場合。OpenAIのモデルを活用した会話型エージェントに強い。

    • Opal
      非エンジニアの初心者向け。自然言語だけでミニアプリを作成したい場合。GoogleのGeminiモデル限定で、シンプルな自動化に特化。

    • Dify
      初心者から中級者向け。AIアプリの迅速な構築を重視するユーザー。オープンソースなので、カスタマイズの自由度が高い。

    • n8n
      中級者以上で技術寄りのユーザー。広範な外部アプリ連携が必要な場合。AI機能は追加設定で拡張可能。

  • 主な価値と強み

    • Agent Builder
      ドラッグアンドドロップのキャンバスでワークフローを素早く設計。トレース機能や評価ツールが充実し、業務のデバッグがしやすい。無料ベータ版で試しやすい点が魅力。

    • Opal
      自然言語入力で即座にアプリ生成。画像・動画・音楽などのGoogle AIモデルを統合し、クリエイティブなタスクに便利。共有リンクでテスト可能で、PoC(Proof of Concept)のスピードが速い。

    • Dify
      視覚的なパイプラインでAIワークフローを構築。ナレッジベースの管理やスケーリングが容易で、生産級のAIアプリを低コストで運用可能。コミュニティが活発で、拡張性が高い。

    • n8n
      400以上の統合アプリに対応し、AIを組み合わせた複雑な自動化を実現。自ホスト可能でセキュリティが高く、商用パートナーシップも豊富。

  • 弱みと注意点

    • Agent Builder
      OpenAIエコシステムに縛られ、カスタマイズの柔軟性がやや低い。高度なロジックには追加の設定が必要。

    • Opal
      ベータ版のため安定性が不足し、外部APIの対応が限定的。日本語対応が不十分な場合がある。

    • Dify
      一般的なビジネスツールとの連携がn8nほど広くない。AI重視のため、純粋な自動化タスクではオーバースペックになる可能性。

    • n8n
      AI機能の設定に手間がかかり、初心者にはハードルが高い。無料プランがないため、導入コストを検討する必要。

  • どれを使うべきか

    • GoogleのAIを使った自動化ならOpal。簡単な入力で成果が出るので、始めやすい。

    • 企業レベルのワークフローを構築したいならAgent Builder。視覚ツールでチーム共有がしやすい。

    • AI中心のアプリ開発を目指すならDify。オープンソースで長期運用に適し、コストを抑えられます。

    • 複数のツールを連携した高度な自動化が必要ならn8n。スキルがあれば、かなり複雑なアプリケーションを作成できます。

まとめ

Agent Builderは開発者向けとして非常に面白く、OpenAIの洗練されたエコシステムの強さを感じました。特に、Agent BuilderはTypeScriptのコードを出力することができるので、エンジニアがサクッとプロトタイプを作る時にはとても良いと思います。加えて、OpenAI Agents SDKを利用することでここまで簡単にAIエージェント構築ができるのは驚きだったので、エンジニアは必ず触っておくべきだと思います。
Opalは何と言ってもGoogleのエコシステムの上に乗っているのが魅力です。ただ、ノーコードツールとしては特別な特徴は感じませんでしたが、Google Workspaceとの統合がシームレスにできると化けると思うので、今後にとても期待しています。個人的にはワークフローよりも、GmailのGeminiをもっと強くして欲しい。
Difyは初心者でも簡単にRAGを利用したAIアプリが作れるという点でとても良いです。HITLやトリガーの実装など、AIエージェントという意味ではAgent Builderの方が洗練されている部分もありますが、今後アップデートも入るようなので期待です。
n8nは豊富なテンプレートと連携コネクタが魅力で、複雑な自動化をこなすすのにはとても良いと思いましたが、初心者にはハードル高いと思います。コードはかけないけどプログラムの基本的なことがわかっている人にとっては高度な自動化ができる点がとてもピッタリです。

このような理由から個人的には、エンジニアはAgent Builder、非エンジニアはDifyをキャッチアップしておけば良いかなという結論です。

Omlucでは法人向けの生成AI導入支援を行っております。生成AIの研修、コンサルティング、アプリ開発を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

Contact

お問い合わせ・ご相談

生成AIの導入に関することならお気軽にご相談ください。お見積もり依頼も可能です。お問い合わせでよくある質問もご用意しています。

Contact

会社資料ダウンロード

当社の生成AI導入支援サービスや事業内容をまとめた資料をダウンロードいただけます。導入の流れやAI活用を検討されている企業様に役立つ情報を掲載しています。

株式会社Omluc

株式会社Omluc

株式会社Omluc

〒105-0013 

東京都港区浜松町二丁目2番15号浜松町ダイヤビル2F

〒105-0013 

東京都港区浜松町二丁目2番15号浜松町ダイヤビル2F

〒105-0013 

東京都港区浜松町二丁目2番15号浜松町ダイヤビル2F

© 2025 Omluc Co., Ltd. All Right Reserved.